again
アンドリュウ

何も言えない奴だったけど
いつもじっと私を見ていた
嬉しい時も悲しい時も
いつも私の方を向いていた
私は良い飼い主ではなかったから
抱きしめてやることもしなかった
時たま気まぐれに荒々しく触るだけ
それでも嬉しそうに尾を振っていた

あの夏の日
ひどい雷の後で
私に拾われてから
どんなにひどい扱いをしても
いつも私をみてくれた
真っすぐな曇りのない目で
いつでも私のそばに寄り添っていてくれた
私がどん底を這いずり回っている時も
いつも私の傍らにいて
見えない長い舌で私の心を全身を
舐め続けてくれた

オマエガいてくれたおかげで
私はなんとか今日まで生き延びてきた
だのに最近はお前がそこにいる事を
当たり前の様に思い込み
粗末に扱っていた
そしてある日突然
オマエは消えた

そして私は犬を亡くした
一番そばにいて
言葉のいらない
裏切る事の意味さえ知らない
本当の心友をなくした

10年の間
ありがとう
楽しかったぜ!

もしこの世の
生きとし生けるものが
輪廻を繰り返すのなら

姿かたちは変わっても
またオマエに逢いたい

see you again!



自由詩 again Copyright アンドリュウ 2014-06-12 19:11:35
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