あれから
めぐみ

「ぼくたち」
「わたしたち」
「この巣立ちを新たな出発として」
「新しい場所で頑張っていくことを」
「誓います!」
「ちーかーいーまーす!!」

その場で号泣していたいじめっこの近藤さんは今じゃがんがんのギャル
両思いの島田くんは一浪 一応大学入り、何処の所在かすら教えない人間不信で
「将来歌手になってパフィー2になろうね」
と約束交わしたゆきちゃんも、もちギャル彼氏と同棲。
小学校の頃から塾通いのガリ勉岡田は
今じゃ大学生を満喫 サークル 彼女とラブラブのLIFESTYLE
まーそんなこんな。

震災の特集が騒いだ17日
嫌もテレビを観た。
そうさ、テレビは悲惨なことや悲しいニュースばかり垂れ流し
現実はリアルに厳しく「こんなものは観たくない」と
電源OFFることもよくある。

はてまた、SSWSで初対面の死紺亭
「ああ、阪神大震災でしょ、大変だったんだよね〜」
とビール片手にみんながいるまえで馬鹿にしたんだよね〜
しこしこしこしこ 死紺亭しこってんじゃね
御前の根底、まぢ死。
「全ての笑いは西へゆく」ぢゃねぇ
「全ての笑いは西からくる」そして
「御前は西ヨーロッパにでも飛べ」だ。

あれから10年が経っていた。気づいたら此処に居た。
誰かもう一度一緒に考えてくれやしないか
布団の中で寂しさに震え枕を濡らし続ける夜も未だにあるんだ。
この悲しさを忘れないでくれないかね
どうかどうかテレビの電源を切った後に
メディアを断ち切った後に、
その後でいいからどうか少しだけ。

これからも月日は経ち時間は水のように流れていく。
悲しみも、寂しさも、全てを一緒に流して。
あれからが今日にとっても明日にとってもあれからであったって、
あれからであり続けることには変わりはないよね
うん、そうだよ。


散文(批評随筆小説等) あれから Copyright めぐみ 2005-01-21 02:00:17
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