隠れた季節
藤鈴呼




葉が舞い散る 季節を過ぎて 
キミは 隠れた 

何処に 隠れたんだろう 
見まわしてみても 白一面 

あんなに キレイだった 真っ赤な カエデも 
ジャマくさいと 無碍にした スギッパも 

緑を残した 木々の 欠片も 
全て 全て 見えなくなる季節は 

銀世界なんて 呼べるような 
お洒落さも なければ 

冷たさだけを 兼ね備えているようで 
少し ギョッとする 

雨の 翌日 
思い出したように 

葉が こんにちは を していると 
何だか 妙に 嬉しくも なる


自由詩 隠れた季節 Copyright 藤鈴呼 2014-04-10 00:36:27
notebook Home 戻る  過去 未来