黒い 黒い 果てしなさ
komasen333


漠然とした倦怠感。
終わりゆく夕陽を見つめ
今日を悔いながら
眩しかった昨日を懐かしむ。

少し深い方をみれば
生き生きと今日を抱きしめている人々がいる。
絶望を噛んでいる場合じゃないと
奮い立たせてくれる。


漠然とした悲壮感。
走ってゆく列車を見つめ
今日を逃さぬように
つたない詩たちを解き放つ。

少し遠い方をみれば
必死に今日を駆け抜けている人々がいる。
諦めを貪っている場合じゃないと
思い起こさせてくれる。


一見
世界が幸せに満ちていても
まったく潤っていない人々がいることを忘れずに。

表層で
世界が輝きに満ちていても
まったく陽を浴びていない人々がいることを無視せずに。


ただ歩くだけでも
自然な笑顔がそこら中に溢れている
今日みたいな日は
描きながら
祈りながら
想いながら
孤独だけがもつ芸術を信じ
少しでも長く
少しでも遠く
少しでも深く浸透するように


彼は、試して作って羽ばたいていく。
大きな 黒い黒い 果てしない宇宙の風に押されながら。

彼女は試して作って潜っていく。
大きな 黒い黒い 果てしない宇宙の波に乗りながら。


自由詩 黒い 黒い 果てしなさ Copyright komasen333 2013-12-26 21:51:31
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