つまり、月夜に追憶27
komasen333


つまらなさを嘆き
つまらなさに沈み
つまらなさを助長し
つくべき嘘をつかずに
つかなくてもいい嘘をつき
強がることに慣れ
つながることを恐れ
ついたて越しのよそよそしさで
つんつんとした殻を被り
つくづく心だけ幼いまま
つくづく体だけ老いながら
付け焼き刃な涙を添えて
つぶらないつかの瞳
艶やかないつかの仕草
つんざくようないつかの歓喜
つまびらかな追憶に
追憶を重ね重ね
付かず離れずな陰影くっきり
追従する受け身を引き摺りながら
追悼するような謙虚を忘却したまま
月夜に
つまらなき
つぶやき繰り返す。
つまり
尽きぬ溜め息をついては
ツキがないとアルコール片手に
つんとする鼻先をすすってばかり。


自由詩 つまり、月夜に追憶27 Copyright komasen333 2013-12-01 02:53:57縦
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