沈むと 思っていた
るるりら








ひぐらし
ぐ〇●●
ら●○●
し●●○


    しず○
    ず倍○
    ま○音
    る○○   
         レ○○○             
         ●の○○
         ●●倍○
         ●●●音   

             


金の言葉を おとしてしまうかのように
銀の言葉を おとしてしまうかのように
私の心をも おとすことができるならば
ことばとしておとすことができるならば
そんなことばかりかんがえている夏の日


日日草の花を 水盤に 浮かべた
日々の火照りを 含んだその花は
一晩もすれば 水の底に沈むと思っていた
薔薇の小花を そのみちゆきとした


ひぐらしの声で めをさまし
だいどころに 立つ
シンクに なぜか 澤ガニが歩いている
そうそう昨夜 クレソンをいただいて
泥や根は まだコーナーにあったのだ


ふと 
水盤に 浮かべた花を想う
もうかれこれ 四日も経つけれど
今日も 花は、浮いている。
花の色は薄らいで
透明になりながらも
浮いている。


花とは
空を持つ生き物だと 知った
夏が逝く ほんの つかのま  
わたしも 
沈まない小花となって笑った




携帯写真+詩 沈むと 思っていた Copyright るるりら 2013-08-26 08:37:02
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