地球の夢  
服部 剛

心を見た人はいません。  
心に手をふれた人もいません。  
それでもみんな 
心の場所を知っています。 

もしも心がなかったら 
今日のあなたは、笑わない。 
昨日の私は、涙を流さない。 

人だけに、人だけに、あるものを 
吟味する瞑想の夜―― 

宇宙そらからみつめた地球のなかにある 
人類というふしぎ。 

人類のなかにいる、唯一の顔である 
私というふしぎ。 

胸の裏側にひろがる心の闇に  
ぽつねんと独り浮いている 
青い地球というふしぎ。  





 


自由詩 地球の夢   Copyright 服部 剛 2013-08-01 22:39:14
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