J−POP感慨
番田
J−POPについて書こう。疲れているような心境のときや、なにをすべきなのかがわからないときにそれを聴くと、自分自身が癒されるように感じるのは何故だろう。それにしても、昔にくらべてボーカリストの不足を感じる。昔は今井美樹などが世間を圧巻していたのかもしれない。世界全体のシーンでもそれは言える。昔は歌姫と呼ばれる人々がもっと多く登場していたのだと思うのだが、それを取り繕うように登場させられたAKBなどの圧力によって、チャートはまたたくまに埋めつくされてしまった。SALYUという最近の若い歌い手の動画を見てみたが、どうも余韻にイモ臭さが残る。それは、小林氏の意図するさわやかさとは縁遠いもののように感じた。そして彼女たちの歌は歌だけでなく、キャラクターやファッション、肉体美なども世間の中では同時に注目されるが、歌と踊りが同時にできるという人間はあまりいない。男性であればマイケルのような存在だ。ルックス的には大塚愛が私的には上位に入るのかもしれないが、今は霞のごとく消えてしまった。それに、彼女に歌唱力自体があったのかは今となってはよくわからない。ユーミンもキャラが立っている歌い方をする。顔も踊りも微妙だ。そういった意味でも、先に挙げた3点を兼ね備えていると言える歌手というのは、漫画やフィクションの中でしか誕生しえないのかもしれない。しかし、やはりチャートにしぶくとく残されているのは歌唱力があるかどうかにかかっている。宇多田もこの典型だろう。しかしあの独自の抑揚にリズム感があるのかどうかまではわからないし、それを感じさせるのはやはり単純に踊りなのである。ビリトニースピアーズは完璧だと思ったが、消えてしまった。踊りも歌も上手だったが、なかなか、こういった存在を妄想の中でも作り上げるのは難しいのかもしれない。