無題
風呂奴

(無人駅を捕まえた視力に
昼の色彩が降り注いで
言葉を一匹残らず狩っていった)

こびりついた目玉
形容詞で特注した粗い網で
漁へ向かう
釣れないこと、を
釣って帰る日もあった
綺麗なうつわに
透明な鱗の不甲斐なさをのっけた

空はほのかに夜を残している


自由詩 無題 Copyright 風呂奴 2013-03-19 12:26:54
notebook Home 戻る  過去 未来