ダーク ・ ライン ・ シャドー
komasen333


絡み合う時    
あらゆる景色が落ちていくよう
理性は、限界を気取りながら眠りゆく

何が正しくて
何が間違っているでもない
不思議なドラマ
紡がれる普遍螺旋と
 つながれてゆく太古からの記憶

その丸みを帯びた
光るラインにそっと触れていくよ
やさしく強く
静かにゆっくりとなぞらせて  
たしかな楔を探すため

湧き上がる炎のような高鳴り  
導かれるように  
何度も確かめて 解き合って  
落ち着いたかと思えば
すぐにまた絡まってわからなくなる

そんな営みに試行を散りばめ    
そのたびに互いの知らぬ側面が暴かれ
そんな営みにifを散りばめ     
そのたびに互いを越える感覚が生まれ

上に下に目まぐるしく  
彩り豊かに平衡芳情
  闇に光に目まぐるしく  
  彩り確かに不均衡豊穣

すべてが消え去っても構わないと
心の底から想える瞬間の連続

どこかで夢見たまま
どこかで醒めたまま

見上げるまでもなく 
    宙が寄せては返す

見下ろすまでもなく  
    時が溶けては浮かび揚がる

蓋然性が奇跡のような瞬きを認め
唇は、思わず耳を澄ます

醜く宿命づけられた諸々
ふとした瞬間に美しさを香らし始めて
儚く宿命づけられた諸々   
ふとした瞬間に久遠を滲ませ始めていく

裂ける微かな点  
 揺れる確かなサイン 
  なびく黒の先
     笑う艶やかな円  
      零れるしたたかなペイン  
       止まる黒い針

何もかもが正しいようで
何もかもが間違っているよう
不条理なドラマ
紡がれる普遍螺旋と
 つながれていく懐古からの報告

その憂いを帯びた
甘いラインにそっと触れるよ
強くやさしく
静かにゆっくりとなぞらせて  
たしかな草木となるため


自由詩 ダーク ・ ライン ・ シャドー Copyright komasen333 2013-02-19 16:45:44縦
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