アポロ/裏町の月
茶殻

明日は雨が降るらしいから
ぼくたちは油膜のなかで会うことになる
日ごろ閑古鳥の鳴く裏町も
雨になると人が増えるから
いつもより約束は固くしておく
約束なんかしなくても
導かれるのが運命なんじゃない?と囁くのは
フォーマルに勤勉な悪魔ではなく
ライダースを着こなす天使ではないか

化粧水の霧が濃いね
、シミュレートされるセンテンス、
これでもだいぶ雨雲を食べてきたんだけど

月面でタンバリンを叩くように
キスをするつもりだ

単板ガラスに虹を含む結露


自由詩 アポロ/裏町の月 Copyright 茶殻 2013-02-12 22:43:39
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