誰かの足跡 
服部 剛

太陽 
月 
仏陀 
神 

(それらを含んだ風のしらべよ) 

わたしが昇ればあなたは昇り 
わたしが降りればあなたは降りる 
わたしが歩めばあなたは歩み 
わたしが止まればあなたは同時に、静止する。 

(今も空気中からこちらを視ている 
 あなたの透きとおった、眼球よ )   

誰ひとりいない冬の浜辺で 
膝を落とし、砂を涙で濡らした 
あの日 
ふりかえった背後に 
私が歩けなかったはずの場所に、刻まれ 
こちらまで続いている・・・・・ふしぎな足跡 








自由詩 誰かの足跡  Copyright 服部 剛 2012-12-18 19:01:40
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