街灯
示唆ウゲツ

左側の一番奥の銀歯には
チーズケーキ諸島、
穴の空いた石灰質な
地盤を埋めている
そこに煙草を持っていって
蜘蛛の糸製の灰皿を
忘れたくらいの絶望感
宇宙規模の退屈が
ゆったりと牙をむき出して
円滑に
水平を
ヘラヘラ
作り出すのだ

素直に伸びた敵意も
砂漠ほどではない
小指の爪を
侵食するちからなら

チョコレートならあるけど
頭痛薬忘れた
カミサマなら捕まえたけど
食わすものがないんだ

やっぱ退屈なんだ
街灯の高出力ビームなんかでは
僕の眠りは邪魔されない




自由詩 街灯 Copyright 示唆ウゲツ 2004-12-14 04:57:46
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