さざ波
yaka

だめだ、もうだめだ、って

ふかいふかいため息 ひとつ


さざ波が足下でピタリと止まる

切り取ったやさしさの中に

横たわったまま、色あせてしまおうか



いつもいつもたりないものがある



こんにちは、わたし

水色のワンピースを着て、それに合うサンダルが無いのよ

降水確率10%で、ずぶ濡れになれるのよ

黙ってりゃ上手くいったのに、ひとことふたこと余計なのよ

それからなにより

大好きなあなたと、描ける未来が無いのよ

正直に選ぶほど、たりないものが増えるのよ


もっとかしこく行きなさい、おとななんだから


小石をけっとばす、わたし


だめだ、もうだめだ、って弱音吐きながら

飽きもせず

風に吹かれてキラキラ光るさざ波を見てる



自由詩 さざ波 Copyright yaka 2012-09-07 01:13:14
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