団子の詩 
服部 剛

私は転がる団子です 
長い間 
日のひかりを食べ 
雨を食べ 
風に包まれながら 
何故かのぼりの坂道を 
ごろごろのぼってきたのです 
ごろごろ転がっているうちに 
だんだん大きくなりながら 
何処までもひたすらにのぼってゆくのです 
地位じゃない 
金じゃない 
名誉じゃない 
私を今もふくらませる 
たった一粒の夢を宿して 
日のひかりを食べ 
雨を食べ 
ふしぎな風に押されながら 
この坂道をのぼりゆき 
更なる果ての駅を目指して 
何処までも 
ごろごろ 
転がってゆく 
私はひとりの団子です 








自由詩 団子の詩  Copyright 服部 剛 2012-08-03 23:09:15
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