伯楽確認済み
あおば

               120802



走り過ぎ症候群に陥る砂丘郡を彷徨いながら
草の繁ったところを探す
丘の上にはいつも上向きの風が吹いていて
ハンググライダーで空から眺めるが
2種類の喬木が遠方に傾いて伸びていたが
乾燥した大地には草むらの姿はなく
もはや雨期の訪れを期待するしかない
閉塞した感情を抑えつつ
平行棒のような日々を過ごすうちに
栗毛たちの世話を怠り
飼い葉の蓄えも不足した
今から飼料を注文したくても
資金の都合がつかないのだ
どこかに口当たりのよい草むらが拡がっていないものかと期待を込めて空に揚がってみたが不毛な砂漠は拡がるばかりである




自由詩 伯楽確認済み Copyright あおば 2012-08-02 09:27:03
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