太陽の光りを吸って
天野茂典

 太陽の光りを吸って
 干された布団は気持ちがいい
 ぬくぬくしている
 ぽかぽかしていいる
 ご飯を食べると眠くなる日々
 午後はかなりきついのだ
 睡眠薬で2時間ほどしか眠れないので
 どうしても
 午後は体力低下する
 眠れないのは由々しき問題だ
 ナポレオンは3時間も眠れたのだ
 休みの日には
 だからいつでも眠くなったら
 眠れるように
 布団が敷いてあればいい
 シェラフのようにもぐれればいいと思う
 衣干したり
 天の香具山
 持統天皇の歌のように
 洗濯物はむかしから
 必要だった
 遠くから眺めるとまぶしかった
 洗剤のない昔でも
 さらさらの
 洗濯物は気持ちがいい
 ましてや布団をや
 さっきから実は横になりたかったのだが
 布団が干されてあったので
 ソファにもたれて休んでいたのだ
 アート・ファーマーのトランペット
 も聴かないで
 ファンヒーターを前において
 楽な姿勢でいたのだが
 少し寒かった
 上が冬の長袖Tシャツ一枚だから
 風邪をひかなっただけもうけもの
 ザリガニを取りに行きたい
 いまはもう宅地化が進み
 田んぼの畦もなくなった
 ジャック・ディジョネットのドラムが聴きたい
 レンゲ畑も
 菜の花畑も少なくなった
 陽はかげり また射してきた
 妹が布団をセットしてくれた
 眠くなったらいつでも
 干し藁のような
 布団に眠れる
 たかが洗濯
 されど洗濯だ
 ジャズのレコードは
 聴きたいがみんな火事で燃えてしまったのだ
 いまはジャニスとジム・モリソンがいい
 ぼくの汚れた魂を洗濯してくれるから



           2004・12・11


未詩・独白 太陽の光りを吸って Copyright 天野茂典 2004-12-11 15:19:36縦
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