落首
ならぢゅん(矮猫亭)

世界はこんなに広くて、人もたくさんいて。
多様な文化、多様な言語。ほんと、いろいろだし。
幾世代も幾世紀も、千代に八千代に続いてるんだし。
だからそんな兄弟も、一組くらいはいたんじゃないか。
いつか歴史に残らぬ日の、どこか地球の片隅に。
チャランとポランと名付けられた兄弟が。
いたずら好きのチャランと、
いつも眠そうなポランと、
似ているようで似ていない。
似てないようで、やっぱり似ているのは、
どうもこうも「いい加減」なところ。
約束は守らない。
締切りは忘れる。
規則なんか知らない。
難しいことは人まかせ。
決して頑張ったりしない。
こだわらない。
悟らない。
チャランとポラン、やっぱりそっくりなのは、
いつもなんとなく楽しそう。
いつも仲良く、加減良く。
いつも適当が当に適う。
仕事中に、こんなことを、ついつい考えてしまう僕は、
きっとチャランの子孫。ポランの末裔。
明日は半期の締めだけど。ノルマはまだまだ遠いけど。
ついつい考えてしまう僕は、きっと。
別に幸せではないけどね。

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未詩・独白 落首 Copyright ならぢゅん(矮猫亭) 2003-06-19 18:43:59
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