消灯
吉岡ペペロ



もう消灯の時間だ

ぼくは個室だけれど消灯は絶対だった

暇だから携帯で詩のサイトばかりのぞいていた

自由だった

あの頃もそうだったか

ぼくは中学生のとき病室に住んでいた

がらんとした冷たい部屋に高いベッド

あのときも消灯は絶対だった

うえの院長夫婦の部屋にゆけば起きていられた

でもそれは見たいテレビがあるときだけで

いつも病室の高いベッドに寝転んでラジオを聴いていた

いまでもよく流れている当時のヒット曲を

ぼくは自由だとおもいながら聴いていた


携帯写真+詩 消灯 Copyright 吉岡ペペロ 2012-03-25 20:52:01
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