遠近法 
服部 剛

「悩み」という荷物を
背負えば
世界にひとりであるように 
ずしりと肩に、喰い込む。  

高層ビルの39階から 
ビルの足元を見下ろせば 
無数の蟻の人々が
うようよしている。 

(もしかして、悩みは
 あれより小さいものか・・・) 

そう呟いたら  
体がふっと軽くなった 






 


自由詩 遠近法  Copyright 服部 剛 2012-02-09 23:59:33縦
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