みぞれ
佐藤真夏



気がつくと夢中で空を掃いているわたしはいつかの雨の一滴





薄まって波の光を目に宿す あなたはすでに透明標本





それぞれの同化できない手の指が束ねた数字のようにひしめく





あの二等河川で清める あい まよい 素足はこわくないのに泣いた





チョコレート食べたら帰る 東京のやさしいところそればかりいう




短歌 みぞれ Copyright 佐藤真夏 2012-01-16 23:34:04縦
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