燃える人 〜箱根駅伝を見て〜 
服部 剛

国道1号線を渡る前 
信号待ちの車の窓から、遠のいてゆく 
最下位のランナーのもつれた足で走る後ろ姿に 
歩道から無数の旗をふる 
人々の声援が、彼の背中を押していた 

国道1号線を渡って 
風呂屋に入り、店内のテレビでは 
1位のランナーが瞳を燃やして 
たすきを繋いだ仲間の待つ
ゴールへの道を、走っていた 

甘酒を飲みながら 
足湯に入り 
明日の仕事始めを思う 
僕の体内で、今 
ふつふつと 
エンジンが燃えている 








自由詩 燃える人 〜箱根駅伝を見て〜  Copyright 服部 剛 2012-01-08 00:03:05縦
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