甘酒の味 
服部 剛

お正月に風呂屋へ行き 
入口でもらったサービスの甘酒を手に 
目に入った「足湯」に 
ズボンをまくって、足を浸す 

紙コップから一滴いってきの甘酒がこぼれ 
お湯が一瞬、白く濁り 
数秒後には何もなかったように 
透明のお湯に戻った 

人間という一滴もいつか 
透明の世界に消えるだろう 

手にした紙コップの甘酒を 
一口、啜る 

おいしい 








自由詩 甘酒の味  Copyright 服部 剛 2012-01-06 00:07:44縦
notebook Home 戻る  過去 未来