絵手紙のこころ 
服部 剛

ほんとうの深呼吸をしよう 
北国を旅した時に泊まった宿で 
火鉢の前で両手を暖めるひと時のように 

ほんとうの手紙を書こう 
血の通わない文字のメールを
百通送信、するよりも 
旅の便りを
かけがえのない誰かに、投函するように 

僕は今迄、日常に追われながら  
どれほどの言葉を 
両手からこぼれ落ちる砂のように 
無駄にしてきただろう 

もっと耳を澄まそう 
もっとさりげない言葉を贈ろう 

日々、目の前に現れる 
あなたの目を 
まっすぐに見つめて 








自由詩 絵手紙のこころ  Copyright 服部 剛 2011-12-17 23:36:27縦
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