駅・東花園
たりぽん(大理 奔)

いつも七時二十四分発の各駅停車
難波行き二両目のいつもの扉の列で
君を待つのがボクの日課だった
布施までの短い時間の満員電車の距離が
ドキドキする未来の始まりだと信じて

アルバイトが早く終わった日は
恩地川沿いの堤防にバイク止めて
君の部屋の灯りがともるのを待ったりして
また明日の朝会えるのに
なんだか生駒山の稜線がぼんやりとして

高架になってしまうと
君を待った構内踏切も無くなってしまうね
遮断機が上がってボクを見つけたときの
笑顔のように
どこかに消えてしまう

ときおり、改札横の食堂で食べた
学食とよく似た味の玉子丼の
安っぽいしょっぱさが懐かしくなる

なんでかな、いま、そんな味がしている



自由詩 駅・東花園 Copyright たりぽん(大理 奔) 2011-09-24 20:54:52
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