七月と煙り
アオゾラ誤爆

ついに漂着した朝は
まっしろくて水浸しでカーテンは透ける
明るいな
きみのよわい視力
それに傷つけられたわたしの背を
すこしぴんとさせるようだよ

ねむり
に、かたちをあたえようとすると
氷みたいにすぐ溶けた
よわい信号で肯定をくりかえすね
でもそれ嘘じゃないでしょう
でも


窓、
動かないほうの景色
心なしかガスっている見慣れない町の息
思い出をつくるように
はじめから目を凝らしていた
もくろみどおりに時刻は進んでいる

終点
プラットホーム

あ、
また同じ場所にいるよ
昇華できなかった、体温がにせもので、見えるものすべて物語りで、かなしみもやさしさもまるで同じ色に染め抜いてしまった、きみの足りない言葉を愛し、よりかかっているようなつまらない結末、匂いや声、歯切れの悪すぎるやさしさたち


きみの名前を何度かつぶやいた
ギリギリの臨場感をつかいふるしていく
立ち止まっていたいのに
果てしなく明るくなっていく底なしの夏


自由詩 七月と煙り Copyright アオゾラ誤爆 2011-08-04 05:00:25
notebook Home 戻る  過去 未来