ガジュマロ
あおば

                 110729
朝が早い
草の息吹を聞きながら
根本を這う生きものたちに嫉妬して
火炎放射器をぶっ放す
燃料が無くなり
あたりはうっすらと黒こげになっている
もう一本分やらないと駄目だ
計算高い俺が観察するうちに
にわか雨
一本では駄目だ
トラック毎運んでこい
雨だれの音が唆すので
業者に頼んで始末した
夕方になり
星が出た
気短な暦が明日を示す頃には
再び豪雨となって
匂いも無くなった
すぐに草が生えて
木も生えて
その頃にはもう一台分の燃料がいると
計算高い俺が呟いている


自由詩 ガジュマロ Copyright あおば 2011-07-29 10:09:20
notebook Home 戻る  過去 未来