きのう見た夢
アオゾラ誤爆

すぐかわく程度の雨に
手を繋いだ
ずっとおなじほうを
見続けていたのに
きみがどんな顔をしているかなんて
どうでもよかったんだよ

いつまでも
知らないふりしている
むさぼりあうように
伝え合う方法を覚えたのは
とうのむかしで
子どもだった

なにも変わらずにいたとして
おもりのような気持ちが
宝物だったなら
はなれることをきらい
肩を濡らせただろうか

ゆるせなかったことは
たくさんある
痛みに似た思い出の形は
大事にしたかったな

しあわせという
明かりを消した
とても小さくてみえなくなっていたのに
なくなると静かに
ぬくもりだけが残った

なにもおわらなくて
それでもなにかがはじまっていくから
懐かしいあの場所へ
行きたい


自由詩 きのう見た夢 Copyright アオゾラ誤爆 2011-06-15 23:06:20
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