雨音
因子

病的な雨音が
日ようびをぬらしていく


あの雨にあたれば
きっと細胞の何千個かでも
溶かされてしまうって
そう思っている
雨なんか降ってないけど


恐怖に首輪をつけて
わたしはリードを持ち
ほろび去ることと共に
散歩しながら
生きてきた
ずっと


自由詩 雨音 Copyright 因子 2011-05-15 17:58:43縦
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