Golden Egg 
服部 剛

今朝のブレックファーストで 
身籠った妻は、せわしい最中さなかに 
かしゅっと一つの卵を割って 
暖かいベーコンエッグを 
僕の部屋まで、運んでくれた 

Golden Egg 

それはありふれた朝の幸福な食卓 
それはこれから青空にとどろく幼児の産声 

児よ吾児よ、君がいずれ味わうだろう 
歓びも哀しみも一つのフライパンに乗せて 
じゅわっと焼いてしまえばいい 

これから何処まで歩いてゆこう・・・ 
頬杖ついて「考える人」になる 
朝の食後のひと時 

Golden Egg 

たった一つの輝ける卵を探して僕は 
今日・ここから、旅を始める 








自由詩 Golden Egg  Copyright 服部 剛 2011-05-07 23:59:57
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