悲観
しゅう

もし明日、世界の終わりが訪れて
もし明日、あなたが僕を受け入れてくれるなら

あなたを抱くことに意味はあるのか
死に急ぐ世界へ
刹那的な衝動であなたを抱いていないと
宣言できるのか

けれど今日
あなたが僕を受け入れたとしても

あなたを抱くことに意味はあるのか
流転する世界に
独占欲や、顕示欲で立っているのではないと
胸を張れるのか


空が崩れる朝に
負け犬の巣穴へ

降り注ぐ火から逃れて
狭い空を眺めて
ひとこえ、あなたに遠吠えする

耳を澄まして
いますぐヒトを捨てて
負け犬になってくれと

もし、
あなたが生命をむさぼったなら
そうして迎えた空のない朝に
あなたを抱くことに意味はあるのか

どこまでも広がる荒野に
点々とする
負け犬の命に、意味はあるのか


自由詩 悲観 Copyright しゅう 2004-11-09 08:58:40
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