ビールのにおい
ゆうと


酔ってしまいそうなころ
大人になれない僕を思う
いつしか離れたことにも慣れて
きっと君も忘れるだろう

風吹き草木も眠る夜
踏み出した一歩先で
逃げ出してしまう影
もうひとりを追いかけた
明日が来るまで
僕は一睡もできない

空気中にただよう
ぬるい春のにおい
目立たないところで
ゆっくり芽をひらく
集まる人たちの
乾杯の声がした
散ったら風にのり
君に会いに行こう




自由詩 ビールのにおい Copyright ゆうと 2011-03-23 14:58:24
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