ノート(火と呪い)
木立 悟





自らの終わり知らぬほど咆哮し余りし皮を刻み喰み吐く



引き摺るを引き摺りてなお引き摺りて男の無能ほとばしりゆく



洗濯機街の道は皆洗濯機洗うふりして光を奪う



道端に何ぶちまけようが知るものかおまえがおまえを表わさぬなら



羽根が折れ次の羽根の血に重なりて旧き狐を絞め殺しゆく



きじるしは血を囲まずともきじるしに朝昼夜の外およぎゆく



何もない何もなさの他に何もない手のひらに立つ無のような針





































短歌 ノート(火と呪い) Copyright 木立 悟 2011-01-02 20:58:56
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