モノクローム、マインド
霜天

そっと、暮れそうで
暮れない
一日はどうにも循環していて
頼りない電信柱
寄り掛ると揺れる、気がする
静かな平面の畑から
土の匂いがした

単調な起伏を
ごとごとと越えていく
浮き沈みは激しくも、なく
揺れすぎることもない
ほら
またトラックが過ぎていく
積荷はほんのわずかで

白と黒とでペイントされている
影が大きく伸び上がって
薄くなって
掠れて
消えた
どこかの頭の中で
静かに目が閉じられて
もう一度、一日が
循環し始め、て


爪先から冷たさがやってきて
目を開けると
暮れそうで、暮れない
薄く影になっていく景色に
電信柱が突き刺さって
揺れている
揺れている
寄り掛り、一日を、循環、思考
手の届くところで
土の匂いが、した


自由詩 モノクローム、マインド Copyright 霜天 2004-10-26 16:59:02
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