ライカ・ラビット
相羽 柚希
引き篭りがちの臆病ウサギ
外には狼がたくさんいるんだ
臆病者は孤立するって
錯覚が頭を支配するんだ
網膜に張り付いた鮮明な記憶
高性能レンズで切り取られた恐怖心の断片
いつから私は臆病ウサギ?
外には狼がたくさんいるんだ
稲妻が全身を駆け巡って
やがて火がつくんだ
―なんて、錯覚。
フィルムを焦がす火が消えるまで
もう少しだけ甘えてもいいかな?
赤い瞳をして
寂しがり屋の嘘を吐く。
自由詩
ライカ・ラビット
Copyright
相羽 柚希
2010-06-19 17:43:50