因子

わたしの鼓動が
皮膚をつきやぶり
同心円状に
あらゆる事象の表面をすべっていく



こまやかで確かなひとつひとつを
機械にかけること、
解析すること、
それはかなしくなるようないとなみだった

ようやくわかった

まっしろなのはちがった
なんの音もない世界は
平穏から遠かった



このリズムを
わたくしは
そしてあなたは
しずけさとよぶ


自由詩Copyright 因子 2010-03-09 20:09:09
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