散歩道とわたしと白線
窓枠




 年老いた扉をゆっくり開けて
 ようやく飛び出せる

有酸素運動をしよう
小さな目標を掲げたわたしはアパートの階段を駆け降りて
よく知った町を
道を 歩き出していく

 音楽やヘッドフォンいらず
 携帯と筆記用具さえあれば
 社会見学だって楽しめる

真昼の陽光を一身に浴びながら
道端に生え並ぶ
草花とシンクロしているよう

(わたしはどこにいっても
 雑草 なのだけど
 歩ける
 と、いうことを自慢気に思ってしまって
 ごめんなさい、だけは忘れずに)

白線の内側
いわゆる安全地帯
のほほん、としてる
お年寄りには まだ
なりたくないんですけどね

気付かないところ
写メというハイテクな機能を使って
パシャン、パシャン
携帯のメモリーに残る
軌跡


今まで生きてきて
これから生きていく中

何度この道を歩いたのだろう
何度この道を歩いていくのだろう

それでも
今しか知り得ない事があって
今しか出来ない事もあるから
呼吸は弾むんだろうな


 帰りは反対側の道にしてみよっと



携帯写真+詩 散歩道とわたしと白線 Copyright 窓枠 2010-01-27 17:20:01
notebook Home 戻る