成り果てた獣、鵺。
ユダ



―――彼は



幾つもの黄昏を呼びました

幾つもの闇夜を越えました



――“黄昏の君”出ておいでよ




世界を呪って

世界を消したくて







―――でも

彼女はもう居ません。




何故なら――…







うん。

知ってる




うん。

知ってる、わかってる。






でも

君の居ない世界なんて


嫌なんだ


だから、だから、だから

夕闇の中、君を探すんだ







―――呼ぶんだ。

君を。










そして

猫は何時しか


成リ果テマシタ。





そして

何時のまにか



黄昏を越えていました。













――――夜の獣、鵺。





自由詩 成り果てた獣、鵺。 Copyright ユダ 2010-01-15 00:44:57
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