発疹。
かのこ

右のつま先から、すうっとゆっくり手のひらを滑らせ、裏も表も愛すよう、追い駆けた幸福。
と、感触を遮る憎い醜い凹凸を見つけては、取り繕うなんて傲慢な真似も出来ずに、
素直に、そしてとても純粋に、それをただただ嘆き、
許せずにいた、
本当は私、独りが嫌いなのだろう。

全てが仕様のない事に思えて、
ひりひりするその部分に涙を、順に落としていった。

本当は私、甘える事が得意だったのだろう。


未詩・独白 発疹。 Copyright かのこ 2004-09-23 14:45:20
notebook Home 戻る