鎖骨の窪み
青色銀河団

生まれたての
手の平で つかんだもの すべて。
鎖骨の窪みから とくりと こぼれだし。
山や丘の傾斜地を ゆっくり流れる。
スペイン産の白ぶどう酒の
甘やかな匂い。
車輪のスポークが散らす
青白い火花。
それら全ての色の顔料が、
とろり合流し、
ゆっくり流れてゆく。

「ねえ、
 見える?
 やわらかな風の
 固い骨」


尻のほうからくつろいで。
鎖骨の窪みから。
みんな流れ出て。
溶けて一つになる。
残照に照らされた
鎖骨の白い影が
また
とくりとこぼれる。





未詩・独白 鎖骨の窪み Copyright 青色銀河団 2004-09-14 01:04:29
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