書き手に断絶としての
番田
書き手である誰もが、ひとつの言葉があるべき場所を求めていたらしかった。
祭はもう終わりなのかもしれない。感じていなかった子供のときの、僕。
最後のコーヒーをすすっていた。黒い色の中に混ぜあわされていくテーブルは黄色の安っぽいペンキだ。誰の言葉もないままに歩いていくのはなぜだろうと、クリームの回転を目にさせられていた。そして遠くには子供たちがいて、なにかを見ていることがすべてになっているように見えた。僕としての世界が、僕には声も言葉もなかった。また、声を出すことがすべてのような顔をして見えた僕の近くに女子高生がたむろし、口の大きなロックスターのことを思いながら円形のコントラストがまぶしい僕は、しぶきがそこに少しついて、ちょうど休日に僕が将棋を打つように、カップに口をつけると、駒の形を手の皮から感じ取るようでもなく、人としての世界が訪れることはない。
新しい世界に解かれたように、色眼鏡をかけた瞬間みたいに感じた。