人物紹介
竜門勇気
目出帽 茂(めだしぼう しげる)
:今作の主人公。
県立握り込み高校一年生の男の子(?)布の塊から細長い手足が突き出しているという風貌のため社会的にアウトになりかけたが、ある日クラスメートのマユと起こした騒動から社会的にセーフになり布としてアウトとなる。
長めの棒を持つと布の塊から髪の毛が飛び出し妖怪をとかく倒す。その様は鬼神の様だというが、倒したと同時に満足な笑みを浮かべて死ぬのでいまだ長めの棒を持ったことはないし、妖怪を倒したこともない。鯉とチヌの区別がつかない。
さらに抗争の後にはチヌとドラム缶の区別も厳しくなっていた。
逆吊 マユ(さかさづり まゆ)
:今作のヒロイン。
握り込み高校一年生の女の子。布の塊から細長い手足が突き出たものを見ると胃液をかけて弱らせ、半ば溶けかかった所で捕食する癖がある。
この癖のため茂との長きに渡る泥沼の抗争劇を演じることになるがその発端から四年目の秋、ついに胃液が底をついたため溶けかかった茂と和解する。
死者15名。深刻な後遺症を負ったもの37名。大きな犠牲の上に成立った平穏であった。
声賀 蘭(こえが らん)
:マユの幼馴染であり、唯一の理解者。
茂との仲を取り持とうとするが・・・実は背中の穴から長めの棒を噴出する妖怪であり、万一 茂がその棒を手に持った時には共に運命を終わらせることになる宿命を持つ。
しかし噴出される長めの棒は無数のカツオノエボシの屍骸にまみれており触れると激痛が走るため触れるものはいない。なおかつ二度以上触るとアナフィラキシーショックによる死亡事故を起こす可能性が極めて高いので蘭は心の底から平穏な気持ちで棒を撒き散らしながら生きている。
ケイト・スミス・スミス・田中(けいと すみす すみす たなか)
:握り込む学園の教師。
30メーターを超える巨体を活かし暴走状態の茂(原付の講習で出会った人々に「実はやくざである」「醤油位なら1ℓは余裕」などと妄想からくる嘘をつき始めた状態)をペタンコにした。
茂はすぐに病院に運ばれたが、残念なことに二度とその目を開くことはなかった。マユとの和解から半年後の事件であった。
バース在籍時のタイガースの話題になると雄弁になるが、それ以外では地蔵のように黙っている。
枡添 要子(ますぞえ ようこ)
:握り込み学園高等部三年生。
両親の不備により一文字違いで惜しいことになっているが、外見はそれそのものに非常に近い。制服を着用せず、メイド服での登校を繰り返すうちに突然暗黒魔竜の依り代にされる。
といってもメイド服で登校の件からは自身の妄想であり、それらの設定を書き溜めたおよそ1600枚に及ぶわら半紙を読み返しながら休日を過ごすのが唯一の楽しみ。
レトロゲーム収集が趣味。と公言しているが、所持しているハードはVサターンのみである。
卒業後は握大学(握大)へ進み、それ以来部屋から出てくることはなかった。
子守 藻狐狸(こもり もこり)
:茂と同じクラスのギャル系不美少女。
いまだに”自分の考えた悪魔超人”を書いてゆでたまご先生に送っているのが自慢だが、実際には新沢基栄先生に”変態講座”のネタを送り続けている。
体育授業でのバレーボールの際には体育館の壁に張り付いて男子を応援している。なぜなら彼女のすべての体操着は貧ぼっちゃま風のカスタムが施されているからだ。
これといった出来事もなく卒業したが、卒業後インドに渡り終生”右手を上げっぱなし”の苦行に身を投じた。
チャッピー(ちゃっぴい)
:握り込む学園の校長室に入り浸る猫。
コタツにも入らないし、サイズ的にも毛色も性格もありきたりの面白みのないただの雄猫である。
茂とマユの抗争の最中、はるかアンデスの雄大な自然に抱かれ息を引き取った。
牛田 振盆(うしだ ぶるぼん)
:茂の心の中にいる架空の友人。
大変な好角家だが、力士の名前は「若貴兄弟」以外は頑として口に出さない。
相撲の話題には驚くほどの喰いつきを見せるが語られるのは土俵の直径や土の質、行司の食生活など確かめようのない雑学ばかりである。
茂とマユの抗争の最中、はるかアンデスでチャッピーを抱きながらその生涯を閉じた。
竜門 勇気(りゅうもん ゆうき)
:稀代のマッドサイエンティストであり茂を生み出した男。
コンビニの店員に話しかけられないという致命的な欠陥を持っている。釣りを受け取る際には「・・どもっす・・・」「ぁりゃす・・・」と最大限の敬意を示すが、釣りは差し出した手の遥か上空から落とされる。
ついに先月、医者に肝機能障害の原因は酒であると通告を受ける。
茂とマユが和解した翌年にはるかアンデスの麓、チャッピーの亡骸を抱いた振盆の亡骸の地下1300メートル付近で発見され、考古学の歴史を塗り替えた。
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