炬燵


沈む
沈んでいく
もがいても
あがいても
手をかかげ
上に向かい
わらを掴む
意識のそこ
葛藤の果て
沈殿
静寂
暗闇


津々と

夢をみた。
おばあさんはとても元気で
私はTV取材班のスタッフで
おばあさんは背が小さくとても気さくで何故かとても親しくなった。
おばあさんとは色々な話をしたがもう覚えてはいない。
だが、とても親しみを覚えた。
突然、病院の前に居た。
おばあさんは怪我をしたらしく手には包帯が巻かれている。
どうやらとても広いプールを掃除して
そこを出るときにはしごから手を滑らせて落ちたらしい。

私は悲しかった。おばあさんと散歩をした。
そして、何故か怪我をきっかけに取材は終了・と告げた。

私を迎えに来たワゴンが病院の前に着く。
何故か、私は病院の外で病院の壁に頭をつけて泣いた。
激しく。
おばあさんは
「色々大変なんだろ。良いんだよ。」
とその言葉が何を意味するのかは知らないが、何故か切なかった。助けられた。

ワゴンで迎えに来た運転手も何故か泣いていた。
その後、車の中で。
「棺桶ってなガタガタゆれるんだよ。」
と、
よくわからないが、おばあさんがとても遠くに行ってしまった気がした。


目が覚めた。
別に泣いては居なかった。でも、悲しい感じだけ残っていた。

二度寝をした時の夢。

いつか、忘れて記憶の奥に。
水の中沈殿した白い汚れの様に
沈む。


未詩・独白Copyright 炬燵 2004-09-01 20:42:59
notebook Home 戻る