楽です、鼻から通す胃カメラ
A-29
今日、鼻から通す胃カメラ(経鼻胃内視鏡検査)で胃の検診を受けた。うわさどおり口から入れる胃カメラよりずいぶん楽だった。
私は十年前に自覚症状の無いまま発症し、かつ知らないうちに治癒した胃潰瘍の痕跡のせいで、その後も何度か胃カメラを飲んでいる。胃潰瘍の痕がひきつれになっていて、透視を受ければそれが異常視され必ず内視鏡検査送りとなる。ならば直接胃カメラを飲むほうが二度手間にならず手っ取り早い。そんなわけで、何度飲んでも慣れることの無い胃カメラを口から飲んできた。(ただし私にはバリウムを飲むより胃カメラを飲む方がまだ楽だ。炭酸を飲ませられておきながら、ゲップを出さずにあの白いドロドロを飲み干すなんて、至難の業だ。)
「あなたは胃カメラに対する拒絶反応が強すぎる。胃カメラに向いていない。これ以上の検査は無理だ。」と言われて検査が中断したこともあった。
「疲れた…。」
付き添いのナースが検査後にそう漏らしながら壁にもたれかかったこともあった。
本人はさほど苦痛を感じていないのだが、そばで介助している人間がくたびれ果てるほどゲーゲーオエオエが激しいのだ。
技術の進歩はありがたい。ナースもドクターもa−29も楽勝の検査が可能となった。結果も「異常無し」。
アリガタヤ、アリガタヤ。