ロスト
石畑由紀子
片目とじて高層ビルのてっぺんを愛撫するほど遠いきみの背
くちびるが世界、とひらき漏れ落ちる欠片のなかにわたしは棲んで
カレンダーに王冠を描くもう二度とあうことのないひとの記念日
ほねになるただしい順序があることを父を哭かせて知らせた友よ
パリ/ロンドン時差一時間なにひとつ失ってなどいない、はずだ、
短歌
ロスト
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石畑由紀子
2009-05-03 03:02:42