牛乳
噛子
今日は牛乳が飲みたくない、厭、飲めない。
しかし、眼の前にいる母親は先程から「牛乳を飲め」と強要してくる。
生まれてから旅行に行った時以外はほぼ毎日欠かさず牛乳を飲んできた私だが、今日は牛乳が飲めない。飲めない、飲めない、飲めない。
何度云っても、母親は断固として譲らないので、私は世に云う"逆ギレ"というものをして、ガラスのコップに入った牛乳を彼女の頭の上からかけた。
その後、牛乳をかけられた母は泣き喚き、私に襲いかかってきた。
私は、襲いかかってきた母をかわした。
彼女は力なく床に崩れ落ちた。
「あら、何時からお母さんは牛乳になって仕舞われたの、」
その一言により、母は溶けて白い液体になった。