作為
柊 恵

作品…少なくとも自らは、そう呼びたい物を世に問うならば、絶対に避けなければならないものが、一つだけある。

『作為』

わざとらしさ。
自意識が作り出す醜さ。
肥大した自我。
芸術と自己満足を分けるもの…。

琴線を響かせるものは、研かれた魂の輝きである。
私たちが求める美しさは、それに尽きるのではないか。

作為は醜い。
人の生き方にも、それは通じる。

強い者におもねる者。
自分を賢く見せようとする者。
願望ばかりで真実を見ようとしない者。

なんたる愚か。

人に与えられた時間の長さを思うなら、作為に費やす無駄など有り得ない。


散文(批評随筆小説等) 作為 Copyright 柊 恵 2009-03-29 18:38:16
notebook Home 戻る