作為
柊 恵
作品…少なくとも自らは、そう呼びたい物を世に問うならば、絶対に避けなければならないものが、一つだけある。
『作為』
わざとらしさ。
自意識が作り出す醜さ。
肥大した自我。
芸術と自己満足を分けるもの…。
琴線を響かせるものは、研かれた魂の輝きである。
私たちが求める美しさは、それに尽きるのではないか。
作為は醜い。
人の生き方にも、それは通じる。
強い者におもねる者。
自分を賢く見せようとする者。
願望ばかりで真実を見ようとしない者。
なんたる愚か。
人に与えられた時間の長さを思うなら、作為に費やす無駄など有り得ない。