SpringMonday
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満員電車でヘッドフォンからI LOVE YOUがガンガン洩れていた。
音源となっていたソノ男は、必ずその曲の同じフレーズの部分に来ると、
ウイスパーヴォイスで一緒に歌っちゃっていた。

正直ドン引きだ。

しかし周りの人たちのその愕然とした空気をヨソにその男は非常に気持ち良さそうではあった。
確かにその部分はイイトコだけれども。だけれどもな。

ある種の違和感がどうしても拭い去れないんだ。
今ソレには従っちゃダメだってカラダのブッ壊れた部分が言っている。
勝ち目があるとかないとかではなく、とにかく意地を張りたくなってしまう。
それがどんなに面倒な事になるのか分かっていても。

まあピストルでも出されたら信じられない速さで消えるけどな。
だってそう言う時は逃ぃ〜げろ〜ってカラダのブッ壊れた部分が言うんだもん。

バカも困るけどあんまり賢すぎるヤツってのも困るよな。
共通しているのはメンドクサイってところでさ、
ボタン押し間違えちゃうとロクな事にならないんだよ。

首輪が付いていないとラクだけど、タマには飼い慣らされてみたくなる。
つくづく勝手ですいませんねえ。
SpringMonday


散文(批評随筆小説等) SpringMonday Copyright BOOKEND 2009-03-02 14:29:12
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