連句:半歌仙「山肌」の巻  上原輝男&白糸雅樹
白糸雅樹

  半歌仙【山肌】の巻 平成20年10月4日(於:武甲書店)

発句  秋澄むや山肌さらす武甲山        白鴉 三秋
 脇   猿の声聴く宵の明月          虚空 仲秋
第三  濁酒まずは主人にお酌して         鴉 晩秋
     仕事終われば町内会長          空 雑
    若き日は甲種合格その脚は         鴉 雑
折端   一茶と同じ風にさらされ         空 雑
折立  はつはるに終の住処を寿げば        空 初春
     遊女の化粧紅梅の脇           鴉 仲春
    嬌態にお蚕さまも身をよじる        空 晩春
     結婚式の客かまびすし          鴉 雑
    親戚の親戚もみな浅賀さん         空 雑
     池の群にもはぐれ鴨あり         鴉 三冬
    月冴ゆる腕におぼえの一刀流        空 三冬
     氷柱の雫首筋に受く           鴉 晩冬
    はしゃぐ子のぶらさげている枕カヴァー   鴉 雑
     地蔵菩薩を掻く風車           空 三春
    爛漫と花の粧 友集う           鴉 晩春
挙句   やえやまぶきが滝を彩る         空 晩春

                      虚空(上原輝男)
                      白鴉(白糸雅樹)



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