空間
あおば

                  081008



ちょっとものたりないんだよね
くうかんのちからが
たりないんだよ
気短な君が
でんぐり返しをする旅に
僕たちの家計は
火の車となって
見えなくなった君を追いかけて
走り出すのだ

空間の力を受けて
空を飛び回る
微粒子のような流体が
集合して
固まって
形のあるものになって
落下して
堆積して
層を形成する
形成されたものが
文化だと言って笑い転げる君が
ちょっとものたりないんだよね
と言って
つまらなそうな顔をする



自由詩 空間 Copyright あおば 2008-10-08 18:08:38
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